《蓮の部屋 ペントハウス外》

深夜1時
ペントハウス外のベランダで夜空を見上げる佳村蓮(20)

目を瞑り深呼吸をすると部屋へと歩き出す


《蓮の部屋 ペントハウス中》

蓮はドアをあけ、電気もつけずにベッドに倒れ込んだ
ポケットから携帯を取り出し通知をみる

“十数年ぶりの流星群が日本でも見られるのは
明日の深夜2時からの1時間程がピーク”


星になったら、お前の痛み、全部消えたか?


「だったらいいな」


呟いたあと悲しく笑う
おもむろに電話を耳に当てる蓮


「お架けになった番号は現在使われておりません。お確かめの上、お架け直しください」


「…」


蓮は携帯を手に天を仰ぐ