新婚未満のかりそめ初夜～クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする～

　やだ、私ってばとんでもないことを口走ってしまった。ギャッ、ギャップ萌えだなんて……！

　だけど今さら取り消すことなどできず、どうしたものかと慌てふためいていると、ジョージさんは顔をクシャッとさせると、声を上げて笑い出した。

「アハハッ。そうか。ギャップ萌えか。幻滅されたわけではなくて安心したよ」

「えっと……」

　どう答えたらいいのかわからないし、ジョージさんの無邪気な笑顔に心臓を鷲掴みにされて苦しいしで、言葉が出ない。

　彼の笑顔から目を離せずにいると、ジョージさんは真っ直ぐに私を見つめた。

「昨夜はとんだ勘違いをして、川端にひどいことを言ってしまっただろ？　でもこれから一緒に暮らすなら、早いうちに素の自分を出すべきだと思い、陸といつも通り接したが、どう思われたか気になっていたんだ。それこそ会社で言いふらされないかと少し心配にもなった」

　冗談交じりに言うが、まだ疑われてそうな気がして「絶対に言いふらしたりしませんからね？」と念を押すと、またジョージさんは笑いながらも続けた。