みんなキラキラと輝いて見えて、そんな同期たちと私は仲良くなれるのかと不安でいっぱいだったけれど、同じ営業部に配属された井手君は気さくな人で、仲良くなれそうで安心した。
つられて私も頬が緩むと、井手君は興味津々に聞いてきた。
「なぁ、中途採用ってことは、他のところに勤めていたんだよな? やっぱり同業界だったのか? 辞めた理由は? あっ! もちろん話したくないなら話さなくていいから!」
ハッとして慌て出す井手君に、クスリと笑みが零れる。表情がコロコロと変わる人だ。
「大丈夫だよ。……以前は地元の家具販売会社で営業職として働いていたの。だけどそこがまた真っ黒なブラック企業で」
社会人になったら素敵な出会いがあって、自然と私も誰かを好きになり、もしかしたらその相手と結婚するのかもしれないと、学生時代は夢を膨らませていた。
しかし現実は違った。
仕事に追われ、プライベートの時間など取れなくて運命の出会いなど皆無。
上司はまた昔気質で、ちょっとしたことで怒鳴り、女性を軽視するような人だった。
このままでは私の人生、仕事で終わってしまう。そんな危機感を抱き、忙しく働く私を心配していた両親の勧めもあって三年で退職。
つられて私も頬が緩むと、井手君は興味津々に聞いてきた。
「なぁ、中途採用ってことは、他のところに勤めていたんだよな? やっぱり同業界だったのか? 辞めた理由は? あっ! もちろん話したくないなら話さなくていいから!」
ハッとして慌て出す井手君に、クスリと笑みが零れる。表情がコロコロと変わる人だ。
「大丈夫だよ。……以前は地元の家具販売会社で営業職として働いていたの。だけどそこがまた真っ黒なブラック企業で」
社会人になったら素敵な出会いがあって、自然と私も誰かを好きになり、もしかしたらその相手と結婚するのかもしれないと、学生時代は夢を膨らませていた。
しかし現実は違った。
仕事に追われ、プライベートの時間など取れなくて運命の出会いなど皆無。
上司はまた昔気質で、ちょっとしたことで怒鳴り、女性を軽視するような人だった。
このままでは私の人生、仕事で終わってしまう。そんな危機感を抱き、忙しく働く私を心配していた両親の勧めもあって三年で退職。



