新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~

「俺も無理。今まで陸たちもいたから、どれだけ我慢してきたか……。これからは思う存分、涼のことを抱ける」

 が、我慢ですか!? あれで!?

 脳裏に浮かぶのは、旅行の日からの甘い時間。

 毎晩のように求められていた。それなのに我慢していたって、どういうことですか!?

「で、でも明日は朝からSスーパーへ新商品の陳列に行かないといけなくて」

「わかってる。でもあと一回くらい大丈夫だろ?」

「そんなっ……」

 結局あと一回で終わることはなく、その後もジョージさんは甘くとろけるほどに何度も私を抱いた。



「アラカワ製菓さんの新商品は、このエンドに展開していこうと思っているのですが……大丈夫ですか? 川端さん、顔色が優れないようですけど」

「大丈夫です。すみません! この通り元気なので!!」

 商品が入った箱を台車から降ろして、さっそく陳列に取りかかる。

 小川さんに余計な心配をかけて申し訳ない。こうして時間を割いて付き合ってくれているというのに。