新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~

 そして迎えた旅行当日。大家さんと金子さんに見送られ、家を出たのは六時過ぎ。

「天気よくてよかったな」

「はい」

 返事をしながら見つめてしまうのは、運転するジョージさんの姿。朝陽が眩しいのか、サングラスをかけているんだけど、そのサングラス姿がまた最高にかっこいい……!

「なに? そんなに見られると運転しづらいんだけど」

「えっ? あっ、すみません!」

 慌てて前を向くと、首都高に入った。

「俺の顔になにか付いてる?」

「いいえ! そうじゃなくて……。その、サングラスをかけているジョージさん、すごくかっこいいなって思って」

 思ったことを素直に言葉にすると、ジョージさんは押し黙った。だけどすぐに「そういうことを、運転中に言わないでくれ」とため息交じりに言う。

「普通に恥ずかしいから」

 もしかしてジョージさん、照れているの? 私が言った言葉で照れちゃうなんて……。なにそれ、可愛い……!

 心臓が鷲掴みされたように苦しくて声を出せずにいると、ジョージさんは無理やり話題を変えた。