新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~

「えっと……ちょっと私にはハードルが高いかと」

 それに布の面積が少なくない? これは恥ずかしい。

「えぇー、そうかなぁ。意外性があっていいと思うんだけど」

 名残惜しそうに売り場に戻すと、次に金子さんが手にとったのは、淡いピンクのもの。

「やっぱり涼ちゃんには、こういう可愛い系が似合うかな。ジョージも『可愛い』って言うと思うよ」

 そう言われちゃうと、実際にジョージさんに言われた場面を塑像しては、ひとり照れくさくなる。

「じゃあこれにします。私も気に入りました」

「本当? よかった」

 差し迫った旅行に備えて、金子さんに買い物に付き合ってもらっている。

 下着にはじまり、着ていく服や持っていくバッグ、靴など一式買い揃えた。

「今日は本当にありがとうございました」

「ううん、私も自分のものを買えたし、なにより涼ちゃんと買い物できてすごく楽しかったよ」

「私もです」