新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~

「そんなっ……! 私のほうこそはっきり言わずにすみません」

 話に合わせて言うと、井手君も私に続いた。

「俺が川端さんに、断りにくい方法で告白しちゃったのがいけないんですよ。とにかくそういうわけでして、俺たちは今後も同期として切磋琢磨していきますので、どうか俺に失恋を癒すための恋のアシストをお願いします!!」

 顔の前で手を合わせる井手君に、先輩たちの表情が和らいだ。

「わかったよ、任せて。どうせだから合コンしちゃおうか」

「いいね! 私も新たな出会いがほしい」

 合コンの話で盛り上がっていると、始業を知らせる鐘が鳴った。

「続きはまた今度ゆっくり話そう」と言いながら、自分の席に戻っていく先輩たち。

「あの、井手君……」

「話は昼休みに」

 事の経緯を聞こうとするより先に井手君はそう言うと、「今日も頑張ろう」と言って自分の席に座った。

 きっとジョージさんから話を聞いたんだよね? だからさっきのような対応をしてくれたんでしょ?

 ジョージさんは打ち合わせかなにか入ったのか、オフィスに姿を見せない。

 今すぐに確認したいところだけれど、仕事に集中しないと。

 そう自分に言い聞かせて仕事にあたった。