大丈夫だろうか、あんなにハイペースで飲んで。お酒には弱くなさそうだけれど……。

 心配でチラチラとジョージさんの様子を窺っていると、隣にいる井手君が急にもたれかかってきた。

「川端さ~ん! 飲んでるか!?」

「ちょ、ちょっと井手君?」

 どうやら井手君もいつの間にか先輩たちに相当飲まされたようで、すっかり出来上がっている。
 顔は赤く、目はうつろ。完全な酔っ払いだ。

「大丈夫? 飲み過ぎだよ」

 注文して手をつけずにいたウーロン茶を渡すと、井手君はゴクゴクと一気に飲み干した。

「いや~川端さんに元気出してほしい一心で、ちょっとだけ飲み過ぎちゃったよ」

 いやいや、これはちょっとだけ飲み過ぎたってレベルではないでしょ。

 だけど酔っぱらうまでは、仕事の話をしたり大学時代の話を聞かせてくれたりと、私を飽きさせないようにたくさん話を振ってくれた。井手君の気持ちは嬉しいが……。

 さらに私に体重を預け、目をシパシパさせている。

「あー……どうしよう、すこく眠い」

「えっ!?」

「ごめん、おやすみなさい」

「おやすみなさいって……!」