「おい、お前何やってんだよ」

いきなり声をかけられ、振り返ると
そこには背の高い男子生徒が立っていた。
無愛想でちょっと怖いかも…

「あっ、いや、ちょっと迷っただけなので…」

「…着いてこい」

そう言うと、スタスタと前を行ってしまった。
あれ…あの人が着てる制服って、同じ高校!?

「ちょっ、ちょっと待って下さい!」

私は必死で追いかけた。
ようやく追いつき、彼に着いていく。

これって、案内してくれてるってことだよね…?
言い方はキツいけど、本当は良い人なのかも…?

そんなことを考えているうちに、学校に着いた。

「ありがとうございました!助かりました!!」

私は頭を下げるが、彼は何も言わず校舎に入っていった。

…やっぱり怖いかも。