黙って俺を好きになれ

思わず膝の上から跳ねるように身を起こすと、目が合ったあなたは満足そうに口角を上げる。

「ドレスも好きなだけ選ばせてやる。・・・ついでだ、お前の両親も一緒に家族写真も悪くない」

本当に思ってもいなかったから。驚きが喜びに変わるのに少しだけかかった。

「ありがとう、幹さん・・・っっ」

「お前は聞き分けが良すぎると梨花に釘を刺された。友人の花嫁姿を見れば、本心は羨ましくて当然だってな」

梨花がそんなことを?目を見張った私の頭に掌が乗って。

「俺には隠すなよ、言いたいことは言え。無理なら聞かねぇし、そうやって折り合いつけてくのが夫婦だろうが」

幹さんの口から零れた夫婦という言葉が胸にじんと染みた。