黙って俺を好きになれ

「傷は浅い。鎮静剤が効いてただけだ、ピーピー喚くな」

ティッシュを箱ごと手渡され、何度も鼻をかんでようやく落ち着くと、心底うんざりした顔で山脇さんが口を開いた。

・・・・・・鎮静剤?ベッドを挟んで視線を傾げれば、さらにうんざりされる。

「・・・若が死ぬなんざ、いつ俺が言った」

「でも、あの、目が醒めなかったらって・・・」

「どいつも目ェ覚めなきゃ、棺桶行きじゃねぇのか」

「・・・・・・・・・・・・」

冷えた声に、どことなく複雑な後味が残ったような残らないような。

「少しは嬢ちゃんも痛い目みねぇと、ただの刺され損だ」

「山脇」

横になったままの幹さんが低く制して、山脇さんは黙った。