黙って俺を好きになれ

自分でその道を()くと決めたんだとしても本当は。陽の当たる場所で生きる普通の人でいたかったですか・・・?

どんな気持ちで体に刻まれていく痛みを耐えましたか。もう後戻りはできないと言い聞かせながら、黙って歯を食いしばりましたか。

誇りに思えましたか。
(かせ)になりましたか。
(いまし)めでしたか。

小暮幹という人の。
なにを分かってあげられますか。

消せるものなら。
・・・消したいですか。



手を伸ばして先輩の背中にそっと触れる。微かに肩を震わせたあなたが向き直り、宙に浮いた指先を捕まえた。

「今は忘れてろ」

そのまま体重を受け止めベッドに沈んでいく。

「・・・先、輩・・・・・・」

(つかさ)だ。・・・イトコ」