若菜に嘘をついた罪悪感を抱えながら体育の授業を受けていた。


本当は話したいけど薬師寺先生の事もあるし。


それにあまり巻き込みたくない。


「杉原スピード落ちてるぞ!」

ちなみに今日の体育は持久走。全部でグラウンド三周する。


転ぶ事は無くなったけどやっぱり体力的に辛い。

でもあと半周。

頑張れあたしの足!

ふらっ


急に目眩がしてきた。



軽い揺れだから大丈夫だと思っていたが次の瞬間目の前が一回転してその場に倒れた。


「奏!」


「おい杉原大丈夫か!?誰か薬師寺先生呼んでこい!」


「私行ってきます!」


「先生、奏すごい熱です!」


「杉原しっかりしろ!杉原...!」


若菜と岡先生があたしのことを呼んでいた。


意識がぼやけていてあまり覚えてないが二人の声は微かに聞こえていた。