【完】恋の治療は保健室で

「そんなにですか?!」

「うん。だからいつも杉原さんを見てて思い出すんだ。彼女のことを」

昔を思い出しているのか先生はあたしを懐かしそうに見る。

でもその目はやっぱり悲しい感情も混ざっていた。前に平川君が言っていた。

先生の恋人が死んだのは先生のせいだって。それは一体どういう意味なんだろう。

それに前にあたしの事を『冬和』って呼んでいた事がある。

きっとそれが先生の恋人の名前なんだろう。

「先生は今でもその人のこと、好きなんですか?」

「あぁ。好きだよ。好きだからこそ、毎日辛いんだ。あの日、僕が彼女の傍にいたらあんなことにはならなかったてね」

「先生...」

「着いたよ、杉原さん」

「送ってくれてありがとうございます」

「どういたしまして。じゃあまた明日ね」

「先生」

「なんだい?」

「...文化祭、楽しみにしていて下さい!この衣装完成させて一番最初に先生に見せに行きます!」

「楽しみにしているよ。じゃあ杉原さん、おやすみ」

「おやすみなさい」