「はい、お茶で良かったかな?」

「ありがとうございます」

「平川君と何話していたの?」

「何ってその...」

「ごめん。実はあの時の会話聞こえていたんだ。二人の帰りが遅いから様子見に行けって岡先生に言われてね行ってみたら、トイレ付近にはいなくて、行き違いになったと思って戻ろうもしたら杉原さん達の話し声が聞こえて行ってみたら二人がいたんだ。平川君って杉原さんが好きだったんだね」

「そうみたいですね。でも断っちゃいました」

「断った理由って他に好きな人がいるからとか?」

「いないです...!そんな人。ただ、平川君のこと、そんな風に考えたことがなくて」

「試しに付き合ってみるとか考えなかったの?」

「考えてませんでした。平川君とは友達でいたくて。平川君はあたしにとって憧れの存在なんです。いつもクラスの皆の人気者で信頼されている。あたしはそんな平川君とは友達でいたい。そう思ったんです」