「爺ちゃーん」 唐突に、後ろから昴の声がして楓は森本のおじいちゃんと揃って振り返った。 「昴、どうしたんじゃ?」 「爺ちゃん、悪いんだけど俺、ちょっと駅まで行ってくるわ。なんか琉矢たち、道に迷ったみたいでさ」 琉矢、と言うのはきっと今から来ると言う昴の友達だろう。 鬼島くんはとてもかっこいいから、友達もすっごくかっこいいんだろうな… なんて、思いながらかっこいい友達に囲まれる昴を想像した。