はあ…
楓はがっくりと肩を落とした。
そして引き金を引いたとも言える、昴を恨めしそうに上目で見た。
「鬼島くん…あのねえ…」
楓が昴を見ると、彼は、口を押さえて肩を震わせていた。
「鬼島くん!なんで笑ってるの!」
小声で昴を咎めた。
「うっ…あっはっその…うっはっ…」
笑いすぎて声になっていない様子の昴は、顔を真っ赤にしている。
その表情はまるで、小さな子供。
無表情で何を考えているか分からない昴が、そんな風に笑うだなんて。
楓は驚いていた。
と、同時に胸がドキリと音を立てた。
またこの感覚…
最近よく感じるこの胸の鼓動。
これが…恋というのだろうか?
恵との会話を思い出した楓は、思わず昴を見ていられなくなり、「恥ずかしいから、笑わないで!」と念を押してそっぽを向いた。
横目で昴を見ると、まだあの無邪気な子供みたいな笑顔で、くすくすと笑っていた。
