キーンコーンカーンコーン…
予鈴がなった。
楓は体を震わせた。
どっ、どうしよう
鬼島くんと隣の席なのに、あんな話をされてからなんて気まずすぎる…
「めっ恵ぃぃぃぃ…」
恵の机にひっついて離れようとしない楓を、恵は無理矢理引き剥がした。
引き剥がされた楓はよろよろと、自分の席に仕方なく、着くと同時に、甲田先生が教室へ入ってきた。
「白波さん、大丈夫?」
席に着くと、声を潜めて昴がそう尋ねてきた。
「えっ…?あーうん、大丈夫」
戸惑いながらもそう答えた。
なんとか普通に接することができた気がするので、楓はふうっと、こっそり息をついた。
しかし…
「本当に?白波さん、顔真っ赤だよ?ゆでだこみたい」
昴はそう言って、心配そうに楓の顔を覗き込んだ。
「はっ?えっ?やっゆでだこお!?」
楓はガタンッと音を立てて立ち上がった。
その瞬間、皆がこちらを振り返った。
甲田先生にいたっては、怪訝そうに顔をしかめていた。
「白波、どうした」
皆がクスクスと笑っていた。
楓ははっとして、「すみません、なんでもありません」と答え、縮こまりながら席に着いた。
