先輩はきまぐれ

ーーガタンッ

「ーーッわっ」

「ほら、ちゃんと捕まってて。」

「いや、どこをですか?」

「んんー、やっぱいいや。そのまんまにしてて」
そう言うと先輩は、私の腰を引き寄せて覆い被さるように抱きしめた。

「…ッ////な、何してるんですか?」

「見ればわかるでしょ、守ってんの」

「ッ自分で立てるんで離してください」

「えー、無理ー。だって直ちゃん甘いいい匂いするから〜」

「に、匂わないでください、変態ッ!」

結局離してくれなくて駅に着くまでたぶんこのままだろう。

「…んっ」

眠たい、昨日あんまり寝てなかったから代償が来てしまった。
先輩の腕の中でうとうとしていると、

「…ッかわいい」

「んん?なんか言いました?」
意識が途切れそうで聞き取れなかった。

「眠いの?」

「ふぁッ……はいぃ」

「んー、席空いてないからもうちょい我慢して」

「……んん」

「って、寝てる?」

ここから意識がなくなった。