え…。 「付き合ってはないけど、あたしと飛鳥くんは友達、だから」 「調子乗ってんじゃないわよ!それに名前で呼んでもらうなんてどんな汚い手を使ったの?あんたなんか階段から落ちればいいのよ」 どんっ、と突き飛ばされて落ちるのを覚悟した瞬間。 落ちることはなくて、誰かに後ろから抱きとめられた。 「結愛っ!大丈夫?」 聞き馴染みのある、この声は。 「飛鳥くん…。ありがとう」 落ちそうになったあたしを飛鳥くんが助けてくれたみたい。