「叔父さんたちはこう言っていたわ。「ドロシーには立派な大人になってもらいたいんです。厳しくしてしまって、誤解をさせてしまうかもしれませんが、ドロシーのことをきちんと愛しているんです」って」

「私、ちゃんと愛されてたんだね……」

ドロシーは泣き続けた後、涙を拭って椅子から立ち上がった。その顔は先ほどとは違い、凛としている。

「先生、ありがとうございました!叔父さんたちにも「ありがとう」って今夜伝えます!」

そう言い、ドロシーは音楽室を飛び出していく。きっと授業を受けに行ったのだろう。

オズの胸は温かいもので包まれた。