「てか他のクラスの子から聞いたんだけど、うちの体育祭の応援団って結構ガチらしいよ」
ふと玲可ちゃんが思い出したように口を開いた。
「え、そうなの?」
「担任あんな説明雑だったのに!?」
「ぽいよ」
教室で種目決めをしていた時のことを思い出す。
……確かに、先生の言い方からして、あまり力の入ってる感じはしなかったけれど………
「小学校の時のすごいゆる〜い応援団しか記憶ないから、それはちょっと楽しみかも。ね、柚」
「…え、あ、うん…!」
百叶に声をかけられ、私は頷いてみせた。
「必勝を期して、三三七拍子ーーーーッ!!」
団長の掛け声とともに、笛と太鼓の音がグラウンドに響く。
先生が言っていた雰囲気の緩い感じではなく、しっかりと、応援団〝パフォーマンス〟だった。
各学年ごとで応援団があり、1年生から順番にパフォーマンスが始まったのだけれど、私はあまりの迫力に少し圧倒されてしまった。
長ランにハチマキは聞いていた通りだったけれど、勢いが全然違った。こんなすごいんだ…………!!
「柚、すごくない?」
「うんっ、すごい…!」
感動していたら、隣で百叶が目を丸くしながらそう言った。
「…え、てかあそこにいるの、宮城くんじゃない?」
「え、どこどこ!?」
「団長の右横にいる人」
「っえホントだっ!」
百叶を挟んでその隣で、玲可ちゃんが声を上げるとすぐさまそれにまりなちゃんが反応した。
……宮城くん、という名前に私は首を傾げた。
聞いたことない………けど、2人は知ってるみたい。有名な人なのかな………?
…………ま、まさか同じクラスじゃないよね………?だとしたら私すごく失礼だ……………
私は恐る恐る、玲可ちゃんの言ったその人に目線を移した。
「………!」
団長の右横で懸命に腕を振るその人は、見覚えがあった。
交流会のバーベキューで、成瀬くんと一緒にいた人だ…………!


