「っあー食ったー!」
ごろんとソファに寝転び自身のお腹をさすりながら、宮城くんは満足そうに言った。
「…そろそろ片付けよっか」
空になったお皿を見回して、百叶が立ち上がる。
「そうだね」
私も立ち上がると、隣に座っていた成瀬くんが「じゃ俺も」と続いた。
「え、いいよ、成瀬くん座ってて。主役なんだからゆっくりしてて」
「いいんだよ、人数多い方が早く終わんだろ」
言いながら手際よくお皿をまとめ始める。
「あ、ありがとう…」
「えーナニ3人で仲良くしてんの俺も入れて!」
ソファから勢いよく起き上がった宮城くん。
結局、全員で手分けして綺麗に片付けた。
「でさー、どうなのいい加減」
「……え…?」
片付けを終えてみんなでクリスマスの特番を見ていたら、不意に宮城くんが口を開いた。
「俺もう1年以上成瀬のウダウダに付き合ってんだけどさ、いい加減腹括ったら?」
ソファに座る成瀬くんを振り返って、宮城くんは怪訝そうに目を細めた。
……何の話してるんだろう……?
「早くしねーとどっかの男に獲られるって俺何回も…」
「っ、!」
何となく聞き耳を立てながらテレビを見ていた私の頭に、何かが載ったような重みを感じた。
ちらりと横を見ると、隣に座っていた成瀬くんの左手が、私の頭に乗せられていた。
「もう俺獲ったから」
「………え?」
「こいつ、俺の彼女」
「……え………」
目を丸くしたのち、次第に口角が上がっていく宮城くん。私の顔は高熱を持ったみたいに火照り始めた。
「えーー!マジか!!おまえまじか!やっとかよっ!!!」
胸に抱えていたクッションを放るとものすごい勢いで成瀬くんに近寄り、本当に嬉しそうに、何度も成瀬くんの肩を前後に揺らした。
「ゆ、柚、ほんとなの……!?」
隣に座っていた百叶が、驚きと嬉しさが混ざったような表情で尋ねる。
「…う、うん…!」
「うわあ〜!おめでとう…!」
「わっ…!」
次の瞬間、百叶は私をぎゅっと抱き締めた。
「よかった…!」
「ありがとう百叶」
こんな風に抱き締めてくれる百叶に胸がいっぱいになって、私も同じように抱き締め返した。


