今日のお昼はいつもの4人でホールで食べて、教室に戻ってきた。
先生から職員室に呼ばれていたのであとから教室へ戻ると、廊下に見覚えのある後ろ姿を見つけた。
「…あ、朝井先輩…?」
「…あ、柚ちゃん、久しぶり」
「お久しぶりです…!」
声をかけると、いつもの爽やかな笑顔で振り返った先輩。
「毎日受験勉強お疲れ様です…!」
「うわあ〜ありがとう、そろそろなんだよねー」
「年明けたらすぐですもんね」
「そうそう」
「体調、気をつけて頑張ってください…!」
「ありがとう」
……と、ふと、先輩が自分と話してしまっていることを思い出した。
「あ…先輩、誰か探してましたか…?」
私がおずおずと尋ねると、先輩は遠慮がちに頷いた。
「うん…百叶ちゃん、いる…?」
その言葉にすぐに教室の中を確認すると、次の授業の準備をしながら、隣の席の子と話している姿を見つけた。
「いますよ、呼んできますね」
「あ、ありがとう…!」
そう言った先輩の表情がふっと柔らかくなったのを見て、私の心まで何だか柔らかくなった気がした。
話し中の百叶のもとへそっと声をかけに行くと、「え!?」と驚きながら教室の外に目を向ける百叶。
その姿を見つけると、次の瞬間「ありがとう柚」と、嬉しそうに駆け寄って行った。
「百叶、あの先輩と仲良いの?」
「え…?」
百叶と話していた女子が、今度は私に話しかける。
「…う、うん、そうみたい」
「そうなんだ〜あの先輩、バレー部エースだし優しいしでめちゃくちゃモテる人だよね!」
そうなんだ…!けど、モテないはずがないよなあと、あの笑顔を思い出した。
「いいなあ、美男美女ってあの2人のことを言うよね、めちゃくちゃお似合い」
「そうだね…!」
楽しそうに話す2人の姿を、上手くいくといいなあと思いながら見ていた。


