「私、ちょっと購買行ってくるね」
「うん、わかった!行ってらっしゃい」
2年生の授業も始まり、難しくなった内容に必死でついていく毎日。
昼休みの時間が待ち遠しく感じるようになっていた。
いつもはお弁当の百叶が今日は珍しく購買へ向かったので、私はお弁当を広げずに百叶が戻ってくるのを待つことにした。
ぼーっと座っていると私の横を成瀬くんが通ったので、私は反射的に話しかけていた。
「っあ、成瀬くん…!……えと…宮城くんとお昼ですか…?」
私をじ、と見下ろした成瀬くんは、呆れたように息を吐いた。
「…何であいつと食べなきゃなんねーんだよ」
それだけ言うと、そのまま教室を出て行ってしまった。
いつも昼休みになると決まって教室から出ていく成瀬くん。確か、1年生の時もそうだった。
成瀬くんが教室でお昼を食べているのを、一度も見たことがない。
…いつも、どうしてるんだろう……?
「ごめん混んでて…!」
そんなことを考えていたら、百叶が戻ってきた。
「あ、おかえりなさい!」
「先食べててよかったのに…!」
言いながら、百叶は私の前に小さなカップを差し出した。
「はい、プリンあったからどうぞ、甘いの好きでしょ?」
「え、ありがとう…!」
「何か甘いもの食べたい気分で、私も買ってきちゃった」
百叶はそう言いながら嬉しそうに、買ってきたものを机に並べた。


