「名前覚えてくれたんだな...。ありがとう。」と龍は言う。
待って。というか、なんで私だってバレたの?
私は頭を触わってみた。
つ、つけてない。すっかり忘れてたよぉ。
もう龍との話が終わったら早く家に帰ろう。
それより名前は覚えてるよっ!!
だって春から金龍事件の後教えてくれてたし。
春が少し嬉しそうに見えた。
友達が出来たんだ。
そう言うあの時の春の笑顔は忘れられない。
その時、私の記憶はまだ戻ってなかったが、胸がキュンってなったの。
私は記憶を失くしても、これからもまた失くしても必ず春にまた、恋をする。
その自信がある。これは確信だ。
私は春以外愛せない。
もうほんとに依存だ。ずっと春が居なくなってから、春の事を考えている。


