オフィスとは違う彼の裏の顔



ピーンポーン


チャイムが鳴り、玄関モニターを確認する。


文ちゃんだ



「どーぞ」


モニターに声をかけ、玄関のオートロックを解除する。




またチャイムが鳴り、今度は部屋の玄関のドアに向かう。


「はーい、どうぞ」


ドアを開け、文ちゃんを部屋の中に招き入れる。



「うわぁー!凄くいい匂いがここまでしますよ」


玄関に上がった瞬間に、大きく息を吸う。




「ついさっき出来上がったところなの、冷めないうちに早く食べて」


リビングに招き入れ、プレートのある前の席に誘導する。


「美味しそう!私パスタ大好きなんです」



目を輝かせて、いたっだっきまーす。と子供のように手を合わせ、フォークでパスタをクルクル巻いて口に運ぶ。


「んー!美味しっい!」


どんどんパスタを食べていく文ちゃん。

これだけ食べてくれると、作りがいがあるな



「しかもこんな沢山の種類があるけど、どれもちょうど良い量で、美味しいです」



頬に手を当てながら、食べ進める。