「文ちゃん」 「あれ?早かったですね。って、どうしたんですか⁈」 慌てて走ってきたから、髪はボサボサ、少し涙ぐんだ瞳 「ごめん、ちょっと、目にゴミ入っちゃったみたいで」 「そうですか?深いことは聞きません。さっ、行きましょう」 何かを察してくれたのか、励ますように明るく振る舞ってくれる。 あんな現場を見てしまい、結構ショックを受けている。 「さっきは深くは聞かないって言いましたけど、ちょっとは聞いていいですか?」