白鳥の湖のあらすじは、ジークフリードという王子が湖を訪れた際に白鳥が月の光の中で美しい娘に変わっていくのを見てしまうことから始まる。その美しい娘ーーーオデットは悪魔によって白鳥へと姿を変えられ、その魔法を解くにはみんなの前で愛を誓うというものだった。それを知った王子はパーティーで愛を誓うことを決意するが、それを悪魔が聞いてしまっていた。

結末は様々あり、魔法が解けて二人が幸せに暮らしたというものや、永遠の世界に旅立つというバッドエンドまで存在する。

「白馬さんがオデットとオディール二人を演じるんだ。楽しみだな」

白い白鳥をイメージした衣装から黒い衣装に変わった志帆の踊りはまた違うのだろう。海斗はわくわくしながら着替え終わり、志帆のもとへ向かう。

「お待たせ」

「やっと来たか……。練習、始めるよ」

「うん」

音楽が鳴り響く中、海斗と志帆は踊り始める。手を取るシーンなどもあり、海斗はドキドキしながら志帆の柔らかな手を取った。