身体に咲いた花、それは私の心を表しているのかもしれない。
今咲いている花は、
目に淡いピンクのガーベラ、
顔や頭に白い小さな花、
首に青と白の混じった薔薇、
左腕に桜、腹部に花水木、
足に黄色とオレンジの小さな薔薇、
手の甲に秋桜
というものが咲いている。
桜は肺にまで咲き、時々咳をすると桜の花びらが舞ってくる。
私に咲いている薔薇は、私の大切な人たちを表した花だと気がついた。
首筋の薔薇は、葵を表している。
私は葵の事を忘れてしまっていた。ただ、記憶の奥底ではきっと葵の事を覚えていたんだね。
その薔薇は、その時の葵と同じ綺麗な白色に咲いた。でも、元々の葵を思い出した頃に君は、この世を去ってしまって、
凄く、寂しかった。でも、葵が消えちゃった後、この薔薇は青が混じってた。
葵の色だって気づいたよ。ずっと覚えていられる気がする。今度は忘れないからね。
青と白の薔薇の花言葉は「純潔」「夢叶う」
なんだか葵らしいね。

足元の薔薇は、陽汰と真奈だね。
陽汰が黄色で、真奈がオレンジだなぁって思うよ。
いつも元気な二人を表しているみたいだなぁって思ったの。しかも、この薔薇にはつるがついてるの。
私を支えてくれるみたいに、棘はなくて包んでくれてるんだよ。二人がいなかったら、きっと私は直ぐに心が折れちゃってたから、本当に、感謝しかないよ。
黄色の薔薇の花言葉は、「平和」「愛の告白」
オレンジの薔薇の花言葉は、「無邪気」「絆」「信頼」
二人にピッタリの花言葉でびっくりしたんだ。

私が、この日記を書いたのは、死んだ後に二人に知ってもらいたかったからです。
この花のちょっとした意味を伝えたかったから。
見つけてくれた時、二人はなんて言うのかな?なんともないかもしれないなぁ。
まぁ、ただ一つ言えることは、出会ってくれて、支えてくれてありがとう。
大好きだよ。
ただそれだけです。また会おうね。
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遺書では無いけれど、間の文として残そう。
もう少しで秋になる。そうすれば旅行が間近に迫ってきている。
もうあまり増えない花は、私の病が進んでいる事を指している。
「最期の旅行」
どんな日になるのだろうか、とても楽しみで仕方なかった。