君に毒針



清水先輩は、ちょっとお調子者って感じの人でリュウ先輩よりも髪の色がすこし薄くて、リュウ先輩よりもすこしかっこよくない、たぶん。

わたしのフィルターだとそう見えてるだけで、清水先輩だってかなりのイケメンだからってサクラに怒られてからは、一応たぶんってつけるようにしてる。


清水先輩ってモテるらしいけどわたしにはそんな事どうでもいいし、わたしにとっての清水先輩は、リュウ先輩の中学からの大親友って情報だけで十分だ。



「はあ〜〜今日もリュウ先輩かっこいい」

「ミナ、アンタここに何しに来てんのよ」

「え?もちろんリュウ先輩を見に来てる」

「……もうすぐ後輩入ってくるんだから、ビシッとサークル活動してますよ感出さないといけないんだよ?」

「感出すって言ってる時点で、やらないって言ってるようなもんじゃーん、サクラちゃーん」

「あー、だから!引っ付くな!」