君に毒針



(神楽side)


「あー!リュウ先輩!おはよーございます!今日もすきです!かっこいいです!だいすきです!」



お昼過ぎまでゆっくりして、サークルの為だけに学校にやってきたわたしは、先にサークルに来ていたリュウ先輩にいつも通りの挨拶をする。

「うるさ」って言いながら、こっちを見たリュウ先輩は、やっぱり今日もパーフェクトだ。



「リュウ、おっはよ」

「あ、サボり魔。何してたの」

「ゲーム。いやあ、ランキングあげんの苦労したわ。てかいーだろ、お前もこないだサボってたし」

「まーね」



リュウ先輩と清水先輩の会話を聞き流しながら、キョロキョロと部屋の中を見渡すけれど、今日は彼女たちの姿はない。

へへん、やった。今日こそ独り占めできるんだ。