君に毒針




「ミーナちゃん?」

「サクラ、やめてね、そのかお」

「だって、しょうがないじゃん。もちろん最初は大丈夫かな?と思ってたよ?でもねえ、応援団長に相談が来たんだもん。大体のことは聞いて、ああなるほど心配するようなことではなかったのか、と思って」

「っ、なら、べつに、わたしに聞かなくてもいいじゃん。聞いたんでしょ、」

「いーや、それはそれ、これはこれ。多方面から事実を確認するべきでしょう?」



ぐらぐらと片方に傾きかかっている天秤を、必死に元に戻す。この作業は、朝起きた時と、大学に来た時と、寝る前に大体している。そう、1日に3度もしている。



「…認めたほうが楽だと思うけどなあ?」

「な、なにを」

「はああ。…あのね、ミナ。こんなこと言いたくないけど、」



──樋野、この間、同じ学科の子に告白されたらしいよ。