君に毒針







「え、ほんとに?」



後期の授業が始まった1日目。久しぶりの学食をたのしむわたしに、サクラが目を丸くしてそう言った。



「ほんとだよ。もうね、大丈夫!」



驚くサクラを一度見て、そんなに驚くことかなあ、と呑気に思考をめぐらせていると、「…それなら、いいんだけどさあ、」と今度は心配そうにサクラは零す。

大丈夫、とはなんのことか。それは、ついさっき二口目の白いご飯を口に運ぶ直前にわたしが言った「今日からは前みたいにサークルに行くよ」の発言に対する言葉だ。



「いつまでもクヨクヨしてらんない!」

「…それは、そうなんだけどねえ」

「それに、11月はもう大学祭だよ?夏休みサボりまくったから、さすがに練習しないと。去年はさ、めっちゃ本番失敗して、悔しかったし」