君に毒針



「じゃ、二次会行く人は行くってことで。お疲れさまー」



死ぬほどお酒に強い清水先輩が、ヘラヘラした顔でそう言えば、店先に集まっていた人たちは各々ばらけはじめる。

こんなに出来上がってんのに、二次会って大学生ってほんとにやばい人だらけだよ、と。二次会に行くらしい清水先輩を中心に集まる人たちをぼんやりと見つめていれば、ふらふらのサクラは、「ミナー!わたし帰るー!」と勢いよくわたしから離れた。



「えっ、1人で平気?大丈夫?」

「電車乗りまーす駅行きまーす」

「あっ、サクラ!気をつけてよ!」



フラフラしながら歩くサクラの背中に心配の声を投げかけるけど、たぶん届いてない。

家までついて行ってあげたいところだけど、ひとり暮らしのわたしが実家暮らしのサクラを送るとか、無理なんだよなー。



「先輩、」

「………サクラ大丈夫かな」

「あの」

「電車で吐いたりしないかな……。大丈夫か。そんなに飲んでないか…?いやでも…あんなに飲むのほぼはじめてだろうし…」

「神楽先輩って、!!」

「へっ?」