君に毒針



「……なんで今日なんですか、」

「なんとなく」

「わたしと初めて話した日覚えてますか」

「覚えてるよ」

「わたしになんて声掛けたか覚えてますか」

「うん」

「…ほんとですか、」

「ほんとだよ。嘘じゃない」

「なんで、あの日…声掛けてくれたんですか」

「…なんとなく、俺もわかんないよ、ただ今だって思ったんだと思う」

「先輩が長い髪の女の子がすきってわたしに言ったこと覚えてますか」

「覚えてるよ、それからずっと神楽は髪が長い。似合ってる、」

「…そんなの、言ったことなかったじゃないですか」

「うん、今はじめて言った」

「わたしが同じ大学受かった時、嬉しいって思ってくれましたか」

「…思ったよ、わざわざ会いに行かなくても学校に行けば神楽に会える日がまた始まるの、嬉しかった」