「リュウのことがだいすきなの、この子。だから、俺とのあれこれそういう風に勘ぐらんでやってよ」
清水先輩がそう言ってから、「な?」とわたしに同意を求める。
ちくり、とすこしだけ胸が痛くなった気がしたけれど、それを気にしないようにして、こくり、と遠慮気味に頷けば、なあんだ、とでも言いたげに清水先輩の友達は肩を落とす。
「コウキさあ、相変わらず、リュウのことがすきな女の子、だいすきじゃん」
「はあ?」
「お前、可哀想な子放っておけないもんな。中学の時もリュウに振られた子と付き合ったりしてさあ…いい加減リュウ離れしろ?コウキの幸せ逃げてくぞ?」
「うっせえよ、過去の話持ち出すな!」
「こいつ、リュウに振られた女の子に優しくしすぎて、勘違いさせてるんですよ、昔から。どう思います?」
「うおい、神楽に話振るなって。ごめ、神楽。ちょっとコイツ追いやってくるから。勉強の邪魔になるし。ちょっとひとりで勉強して待ってて」
嵐のようにやってきた清水先輩の友達を、清水先輩は強引に引っ張って、どこかへやってしまう。
ふたりが肩を組みながらファミレスの外へ出ていくのを思わず目で追って、そして、またちくり、今度はもっと深く、痛み。


