「先輩、」 樋野くんが暴力的な純白をわたしに向ける。 「先輩の片思い、俺にください。俺以外へのは全部捨てて、俺にください。そしたら、俺、」 ─────世界が壊れる音がする。 「先輩と両思いになれます。俺は、あの人たちとは違う。先輩とちゃんと両思いになれます」