君に毒針



どうしよう、どうしたらいい?
焦る脳内は次の行動を指令してくれない。ただパンクしそうなほどに感情が忙しなく動くだけ。



「先輩、可愛すぎる」

「……やめて」

「ごめん」



言葉では謝ってるくせに、謝る気なんて全然なさそうな樋野くんのことが苦手だ。

こんなに熱いのは、お酒のせい?夏のせい?



「告白していいですか?」

「っ、」



腕を掴んでいたはずの樋野くんの手のひらはいつの間にかわたしの手をぎゅっと包み込んでいた。
先程もらったプレゼントの紙袋が、焦りから湿っていく。