動かなくなりました。

すると人々は何事もなかったように

ぞろぞろと立ち去っていきました。

ミルクは動かないマスターを抱きました。

いつもみたいに頭を撫でてくれなくて。

いつもみたいに抱きしめてくれなくて。

いつもみたいな温かさはなくて。

ミルクは悲しくて泣きました。

悲しい、は分からないけど。

とても苦しくて。

それと同時に、ある感情が芽生えました。