きみと秘密を作る夜

こんな形だったとはいえ、真実がわかり、最低男と別れられてよかったと思う。

けれど、傷ついているあさひに、そんなことは言えない。


だから私は、無言であさひの背中をさすり続けた。



あさひは私の差し出したティッシュで鼻をかみながら、言った。



「私ほんとにバカだよね。男を見る目がなさすぎだし。バカすぎて、自分で自分のことが笑えるよ」


自虐的なあさひの言葉に、私は首を横に振る。



「あさひはバカじゃないよ。その人のこと、ほんとに好きだったんでしょ? だったら無理して笑う必要ないよ」

「リナぁ……」


あさひはまた私に抱き付いた。



私は、かつてひとりで泣くしかできなかった私自身を慰めるように、あさひを慰めた。

今のあさひは、昔の私と同じだから。


願わくば、あさひの明日が雨上がりのように晴れ渡りますように。