樹先輩「おいっ」
私「へっ?!」
自分でも間の抜けたのがわかる声が出て、
ぼーっとしていたことに気付く。
樹先輩「なんだよー、聞いてねーの?」
私「何か言ってました?」
樹先輩「…おまえは、いっつも…はぁ。」
ため息を着きながらも、ちょっと拗ねた子供のようにムスッとした顔でこちらを睨む樹先輩。
なにか悪いことした?!
なんか怒ってるっぽい?
樹先輩「だーかーらー、ドライブ行こーぜって言ってんじゃん。」
自分の後頭部をガシガシと触るような仕草をしながら、少し俯いて、こちらの様子を伺うようにチラッと見てくる樹先輩。
私「え?!あ、いつですか?!」
思わず勢いよく聞いてしまう。
樹先輩「え!」
私「え?」
嬉しそうに、ばっと顔を上げてこちらを見る先輩は日差しのせいか、少し赤く見えた。

