クールな君といたいのに。






sideえりな



いつも通り電車に乗って学校に行く美菜と私。



駅前で待ち合わせしてそれから電車へ。



ちなみに鴻賀は別の車両に乗ったっぽい。



ホームにいるのは見つけたからね。



鴻賀ならすぐに見つけられるんだー。



なんちゃって。






「えりな!昨日はどーだった⁈」


「えっ?昨日ってなんかあった?」



何のこと?



「図書室だよ!委員会!」


あっ!それのことね!


「あー!んー、、、なーんにもなかったよ。せめて言うなら鴻賀と一緒に帰ったくらい?」


「いやいや!一緒に帰ったの⁈」


「うん。だって家近いし、同じ時間に帰るんだしさ。逆にそれで分けて帰るほうが不自然じゃない?めちゃくちゃドキドキしたけどね。しかも家の前まで来てくれたからさ、優しいなって思ったよ。」


「それって大ニュースじゃないの?」


「えっ?あ、まあね?」


「誰かに見られてたら噂になるね。」


「えっ?なんで?誰かが付き合ってるとかいう話、うちの高校ではいつも噂とかになるまで広がってないじゃん?」



「いやいや、えりなと鴻賀の場合、あり得るんだよ。」



「なにそれー。どーゆーこと?」






、、、あっ、そっか。
鴻賀は学校の(どちらかというと目立たない系の)人気者だから噂になるのか。



納得。


鴻賀はかげでモテてるような人だからなぁ。



秘密でファンの子達がチラホラいるみたいだし。




そりゃ私なんかが鴻賀と一緒に帰ったら女子たちがお怒りになるわけだ。



何も取り柄のない私なんかが、、、。



ダメだよね。こんなことしちゃぁ。






「あっ、もしかして悪いほうに考えちゃってる?」



「そら私なんかが鴻賀といたら雷食らっちゃうわ。」



「ほらまた。悪いほうに考えないで!大丈夫だよ。みんなそーゆーことしないから!しかも、浦部とえりな、お互い喋ってるとこ聞いてると仲良さそうだし、浦部もえりなと喋ろうとしてるんじゃないの?」



「そんな風には感じないけど、、、。」



「まあ、みんなとか浦部とかの反応は学校に着いてからのお楽しみにしとこーよ。」



「はあ、、、。お楽しみ、ねぇ。」



「そ!そ!お楽しみ!」