クールな君といたいのに。








今日から1週間ずつのサイクルで図書室の係なんだけど、ずっと同じクラスの人とペアなの。



つまり、つまりよ⁈



鴻賀と一緒ってことなんだよ!!



こりゃ大変だー!!!!



しかも私たちの活動日が今日からなんだよ!!!



鴻賀より先に図書室へ行こう!



図書室へGO!



って、鍵取らなきゃ!











〜職員室〜


「失礼しまーす。2年B組の花本えりなです。図書委員で図書室の鍵を取りに来ました。」


「あっ、花本。鍵はもう浦部が持っていったがちょっと頼みたいことがあるからこっちへ来い。」



鴻賀、先にいったんだ!速!



放課後になってすぐ走って職員室に来たのに!



「はい、、、。なんでしょうか。」


「すまんがこの冊子を図書室の横の備品室に置いてもらえるか?重いから半分とかに分けてもいいからな。これから出張で時間がなくてな。お願いしていいか?」


重そう!!だけど、大丈夫でしょ!


私、案外力持ちだし!



「はい。持っていきます。」



よいしょ。うん。今のところ全部持てる気がする。



「失礼しましたー。」









さっきの自分を責めてる!



階段、きっついんですけど!!



さっきから一歩も上がれないし!



どうしようーー!!



重要な書類らしくて、汚したらダメそうだから床に置いてはいけないし。







どーしよー!!



鴻賀ー!助けて!!


って、心で叫んでも来るわけないよね。



どーしようかなぁ。











「何してんの。」


っ!!奇跡だ!!!



鴻賀が来てくれた!!!!



「鴻賀!助けて!書類が重いー」


「(呆れ顔)」



鴻賀にヒョイっと取られて軽くなった腕の中。



心臓はドキドキしてる。



鴻賀はいつまで好きにさせたら気が済むわけ?



「どうもありがとう。」


「コレどこに?」


「備品室に。」


「ん。」






「、、、全部一回で持って上がれとでも言われたのか?」


「、、、違う。先生には分けてもいいって言われたけど自分でそう決めただけ。」


「バカだな。」


「はぁー?バカって言わないでくれる?知ってるし、そのくらい。」


「ふーん。」


「、、、まぁー、、、でも、ありがとね。書類持ってくれて。、、、ホントありがと。」


「ん。」




鴻賀の耳が赤くなってるー!!!



褒められると照れちゃう人なんだな!



可愛いー!!!!



褒めまくってあげたくなっちゃうよー!!







よし!備品室に着いた!



ガラガラ!



ってできると思ってたけど鍵かかってるし!



嘘でしょ⁈



先生ー!!それを言って下さいー!!



言ってくれたらこんなことにー、、、





って、自分が鍵が職員室にあるのか無いのか確認すれば良かった話なんだよね。



ショック。



また職員室行かなきゃー。



ちょっと遠いのにーー。







、、、って、鴻賀は?



階段で誰かが来た音がする。



「ん。」


「えっ⁈いつの間に⁈しかも速い!」


「へんな顔して立ち尽くしてる間。」


「変な顔してた?!」


「うそだよバカ。」


「(嘘なんかい!しかもバカとはなんだと!)、、、。まあ、いろいろとありがと。やっぱり鴻賀ってなんだかんだ優しいよね。」



ホントにごめんね、鴻賀。



取りに行かせちゃって。



って、ありゃ?また耳が赤い!かわい!



顔は相変わらず平然としてるけど(笑)