クールな君といたいのに。

今日は委員会を決める日!



委員会は生徒会を抜いて3つあって、
学級代表委員会、風紀委員会、そして図書委員会。



うーん。私は指名されたらやろうかなー。



家庭科部に入ってるんだけど、2週間に1回あるだけだから委員会に入っても問題なさそうだし!




って!鴻賀、寝てる!



流石に起きとこーよ!






でも可愛い寝顔をみて愛おしく感じて見惚れてしまう。



長いまつ毛。

小顔の輪郭。

寝てて半分開いた口。

スベスベの頬。

ストレートの短い髪。

綺麗な首筋。

バスケ部特有(?)の細くて長くて、でも男の子らしい腕。

(鴻賀はバスケ部員だからね。)



今は見れないけど、鴻賀の歩き方も、カバンの持ち方も。
それから喋りかたも、低く声変わりした声も。


全てが愛おしくて、そして安心する。


鴻賀が学校に来てない日は何か味気なくて、おもんなくて、鴻賀のことを考えてしまう。


そんな日には本人代わりに自分の授業ノートに“浦部鴻賀”って書いて、それみてやる気を出そうとしてる。



こりゃ、わたしゃ重症だな。











学級代表委員会は立候補した2人が決まって、風紀委員会は立候補した人と指名された人で決定!



図書委員会はどーなるんだろう?



「図書委員会は立候補がいないから勝手に決めるが、いいんだな?よし。じゃー、、、浦部!浦部!起きろ!」



起こさなきゃ!



「鴻賀、起きて。先生に呼ばれてるよ?ねぇ、鴻賀。」



ゆ、揺らしたら起きるかな。


、、、揺らすよ?


緊張するー!!!


私、花本えりな!いきます!!



ゆさゆさ。


、、、。


おーい。



揺らしても起きない!



もう1回!



ゆさゆさ。




「、、、ん。」




起きた!



っ!



鴻賀を触っちゃってるんだった!



鴻賀もそれに気づいたんだよね?



離さないと!



心臓バックバクだよ!!



、、、でも、離したくない。



鴻賀を離したくなかった、、、けどやっぱり離さなきゃね。



「鴻賀、先生呼んでるよ?」



「浦部!また寝てるじゃないか!寝ていた罰にお前を図書委員会に指名する!いいな?」



「、、、はい。」



寝ぼけながら言う鴻賀は可愛いすぎ!



あっ、男子に可愛いって言葉言ったら怒られるのかな。



心の中で思うくらい良いよね?



「よし。あと1人か。相手が浦部だから真面目で面倒見のいいやつがいいよなぁ。えーと、、、隣にいる花本!やってくれるか?」



ちょっ!真面目なやつ?面倒見がいい⁈なにそれ!!



そんな感じで選ぶの⁈



、、、まあ、鴻賀と一緒なんだし、私にとっても良いことあるか。




「、、、やります。」



「よし!これで決まりだな!じゃー、次にクラスの係についてだが、、、」



鴻賀と同じ委員会だなんて!!



委員会活動が今から楽しみだよー!!



それきっかけで喋れたりなんかして!



嬉しすぎる!!!



しかも本にも囲まれるなんて最高じゃん!



よく本を読むってわけでもないし本が“大”好きってわけでもないんだけど、本を読むのは楽しくて好きなんだー。



新しい物語とか考え方とか人間性とかを知れて楽しいんだよねー。



皆さんはどう?



「、、、ちゃん、おーい!もっちゃん、なに自分の世界に入ってんだよ!クラスの係、数学係でいいかって聞いてるだろ?」



「えっ?あっ!ごめん!ボーッとしてた!」



あっ!ちなみにもっちゃんというのは私のあだ名で、特に男子からよくそう呼ばれるかな。
→→ ↑ ↓
もっちゃんね!
、、、鴻賀は「花本」呼びなんだけどね。



「しっかりしろよー。で、数学係でいいよな?」



「うん!」



なんか隣から視線を感じるんだけど。



チラッ



鴻賀がこっち向いてじっとみてるし!



なによ!さっきまで寝てたくせに。



責められてるみたいでちょっと怖いし。



隣見なきゃよかった!



「、、、バカ。ボーっとしすぎ。」


「はぁ?鴻賀もさっきまで寝てたくせに。今のは鴻賀のせいだからね!」


「は?」


「そのままだよ。そのまま。」


「どーゆーことだよ。」



鴻賀がキュンキュンようなことするからでしょ⁈
頭の中、鴻賀でいっぱいなの!
だから、あの同じ班の男子に怒られたのは鴻賀のせいなんだよ!