帰り道、リエちゃんたちと別れて一人夕暮れの住宅街を歩く。


ぼんやりと薄暗い空をみながら、
今日の普結くんを思い出していた。



眉間にシワの寄った不機嫌そうな顔。
基本的にいつも態度がでかいけど、
あんなに機嫌が悪そうだったところを見たことがない。


「…やっぱお腹痛かったのかな」


ラインでもしてみようかな、そんなことを考えながら玄関へ入った。

早く手を洗いなさい、と声をかけてくるお母さんに返事をしながら洗面所へと向かう。


その途中、気づいた。


「…普結くんのライン知らないや。」