「なんだかんだ言って桃が一番青春してたんじゃない?あの体育祭で」

「だよね」

「いやーあんなふうにみんなの前で…大胆よね」

「…………」

「思わず写真撮っちゃった。見る?」

「いや、もうその辺にしといて…」


スマホを近づけてくるリエちゃんをなんとかなだめてお弁当のウインナー を口に運ぶ。


体育祭から早3日。


いまでもあれは夢だったんじゃないかと思う。

そう思うのには理由があった。



「やっぱグラビアアイドルといえば永遠に深野杏果だよな?」

「俺は野池恵子派」

「っだーーー!!!
わかってない、普結お前わかってない!!!!
おっぱいじゃないんだよグラビアはさあ!」


今日も涼しい顔して隣に座るコイツのせいだ。

体育祭から今日まで、超普通で。


むしろ意識してるあたしがおかしいのかな?って疑問を持っちゃうくらいに。