寂しかったに決まってる。
どれだけ連絡待ってたと思ってんの?
毎日携帯気にして、
何度も普結くんにラインしようとした。
あたしだけ?
「……連絡すればよかった」
頰杖ついてそっぽを向いたままで
小さくつぶやかれたその言葉をあたしは聞き逃さなかった。
「……普結くん今、」
「授業中だよ?
前向きなよ」
横を向いたままの白い横顔、
耳が真っ赤だった。
少しだけ見えた普結くんの気持ちに
あたしはすぐに舞い上がってしまう。
速くなる心臓の音を感じながら、
まったく集中できない数学の時間は過ぎていった。
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