「ちょっと桃、いいの?アレ」

「………いいも何も」


あたし別に、普結くんの彼女じゃない。

ただのクラスメイトだ。



「あ、ボディタッチした」

「うそっ!」

「流れるように自然だったわ
あれはモテるわね」


頬を赤くして普結くんの肩に触る笠原さんは、どこからどう見ても″恋する乙女″。


少女漫画のように花を撒き散らす笠原さんが眩しい。


「やばいよ桃、あれはいくら柚山でも落ちるわ…」

「落ちるってどこに?!俺が引きあげてみせるッ!!」

「ちょっとアンタは黙ってな。」