そんな簡単にまた好きになんて…


「ん、これメニュー。先選びな」

「え、あ…うん」


レモンケーキ美味しそう。

チャイティーもいいな。


「決めた」

「うん、じゃあ呼ぼうか、店員さん」


近くを通った店員さんに、軽く声をかけて頼んだ。

莉玖は常連だから選ぶものは決まっていたらしい。


んで届いたので食べ始める。

レモンの酸味と、生クリームの甘みが上手く調和して、とても美味しい。

チャイティーは、スパイスが効いててでも甘くて美味しい。


「俺、美味しそうにご飯食べる子好きだよ」

「ん?」

「だから、柚妃好き」


愛おしげに見つめてくる。

急に恥ずかしくなって、顔が熱くなる。


「あー、顔真っ赤」


楽しそうに莉玖は笑ってきた。

俺のこと好きなくせに、と思ってるのだろうか。

あの頃の記憶が、莉玖と再会してからずっと反芻されている。

好きになるなって方が無理だ。

だけど素直になれない。

からかわれてるだけだとしたら、傷付くだけだ。

もしかしたら、私が小学校から中学校まで好きだったこと、知ってるのかもしれない。

でもそんなこと聞けない。

聞いたら、弱みを握られるようなもんだ。